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映画

宮崎駿『紅の豚』名言22選 カッコイイとは、こういうことさ 

目次
  1. 主人公ポルコの名言 9選
  2. 設計士フィオの名言 2選
  3. ジャンク屋おやじの名言 1選
  4. 凄腕飛行艇乗り・カーチスの名言 5選
  5. マンマユート・ボスの名言 1選
  6. イタリア空軍フェラーリン少佐の名言 1選
  7. マダム・ジーナの名言 3選
  8. 飛行機乗りのタンゴ  宮崎駿
  9. あとがき

主人公ポルコの名言 9選

金貨ハ半分クレテヤル残リト人質ヲオイテウセロ

旅客船を襲った空賊のマンマユート団に対しポルコが言い放った言葉。

敵の飛行艇の修理代を残すポルコには脱帽。
ポルコは飛行艇を壊しても人間は殺さない主義。
戦争ではないというポリシーから。

飛ばねぇ豚はただの豚だ

紅の豚カーチスに墜落させられたポルコは幼馴染のマダム・ジーナに「いくら心配したってあんたたち飛行艇乗りは、女を桟橋の金具くらいにしか考えてないんでしょう。マルコ、今にローストポークになっちゃうから…私イヤよ。そんなお葬式」に対しポルコの返答。

ポルコ、カッコつけすぎ……

インスピレーションだな

17歳の少女フィオがポルコに「いいパイロットの第1条件を教えて。経験?」と質問したときの返答。

経験だな」と言うはずが、うっかり設計士フィオに、誘導されてしまった。

徹夜はするな、睡眠不足はいい仕事の敵だ。それに美容にもよくねぇ

ポルコがフィオに忠告しているのだが、優しさの裏返しだね。

カッコイイ

わかった、そんな目で人を見るな。好きにやれよ

フィオがポルコに設計の件で追加のアイデアをお願いしたときの返答。

女にお願いされると、なぜか男は弱い、メロメロ。

尻の毛まで抜かれて鼻血もでねえや!

紅の豚ポルコとピッコロおやじが、飛行艇の修理代について話をしているときに、突然、おやじが発した「手 出すな」に対しての返答。

ポルコは請求金額が多すぎて、そんな気になれないと言いたげ。

「信じる」か…。大(デェ)キライナ言葉だが、お前が言うと違って聞こえるぜ

紅の豚本作のクライマックス、ポルコとカーチスの決闘でカーチスが勝ったらフィオを嫁にするという条件をつきつけられ、フィオは「私はポルコを信じてる」といった場面でのポルコの返答。

ポルコとフィオは、お互いを信じていた。
ポルコはフィオの設計士としての腕を。
そしてフィオは、ポルコの飛行技術が誰よりもすごいと。

バカヤロウ、そういうものは一番大事な時にとっとけ

フィオはカエルになった王子様が、お姫様のキスで人間に戻るという話を持ち出し「私がキスしてみようか」と提案した場面。

フィオに限らずジーナも、どうしたらポルコの顔が元に戻るか悩んでいる。

なぁに軽いもんよ

紅の豚フィオが「ポルコありがとう」と言いながら抱きついた場面。

めいっぱい気張っていたポルコが可愛いくもあり、やはりカッコイイ




設計士フィオの名言 2選

ねぇ、いいパイロットの第1条件教えて。経験?

ポルコが「インスピレーション」と返答したときの質問。

パイロットだけでなく設計も年齢や性別でないでしょ、とポルコを誘導したフィオ。
フィオご立派、カッコイイ

飛行艇乗りの連中ほど気持ちのいい男たちはいないっておじいちゃんはいつも言っていたわ。それは海と空の両方が奴らの心を洗うからだって。だから飛行艇乗りは船乗りよりも勇敢で、陸(オカ)の飛行機乗りより誇り高いんだって。彼らの一番大事なものは金でも女でもない、名誉だって!

紅の豚空賊連合がフィオの設計した飛行艇を壊すという話になったときの発言。

フィオは上記の発言でマンマユート団のボスまで説得してしまった。
カッコイイ、フィオ
ピッコロおやじの教育の結果だろうか。

ジャンク屋おやじの名言 1選

戦争で稼ぐ奴は悪党さ。賞金稼ぎで稼げねぇ奴は能なしだ

ジャンク屋で働く少年が、親方に戦争と賞金稼ぎの違いを聞いたときの返答。

自立した一匹狼のポルコとジャンクおやじは、お互いが実力を認めている間柄。
やはり自立している人はカッコいい

凄腕飛行艇乗り・カーチスの名言 5選

名声と金を運んでくる幸運のガラガラ蛇(ヘビ)さ

紅の豚ポルコがカーチスに「おもてのカーチスはおめえのか」と聞いたときの返答。

カーチスの垂直尾翼には、ガラガラ蛇が描かれ、飛行艇への溺愛が伝わってくる。
また飛行艇技術は、ポルコが認めるほどの腕前。

美しい、まさに秘密の楽園に咲く一輪のバラ

紅の豚カーチスがジーナの庭園に忍び込み、ささやいたときの言葉。

キザな男だがなぜか憎めない

愛する者のためだ。喜んで戦うぜ

マンマユート団のボスが、フィオに「賭け金の身がわりでいいのか。取り消すなら今のうちですよ」と、確認すると「カーチスに聞いて」と、発言を委(ユダ)ねたときの返答。

キザ男くん、カッコイイ

フィオ、終わったらすぐ教会に行くからな。心配するな、おふくろの話じゃ惚れるより慣れだってよ

ポルコとの決闘を前にフィオに対しての言葉。

自信たっぷりのカーチス。
このポジティブな性格が憎めない

次は賭けじゃなく正式に申し込みに行くぜ


フィオに対し、今度は本気だぜと言わんばかりのカーチスの言葉。

カーチスはポルコに対し決闘の敵でもあるが恋敵でもある。
三枚目俳優演じるカーチスの存在があってのポルコなんだろうなぁ。
でも飛行艇を操縦しているときのカーチスは本当にカッコイイ

マンマユート・ボスの名言 1選

仲間はずれをつくっちゃかわいそうだろうが

紅の豚マンマユートの空賊が、旅客船から子供たちを連れて行くときのボスの言葉。

ボスの人情味があふれ出ている。

イタリア空軍フェラーリン少佐の名言 1選

冒険飛行家の時代は終わっちまったんだ。国家とか民俗とかくだらないスポンサーをしょって飛ぶしかないんだよ

紅の豚戦友のフェラーリンがポルコに対しイタリア空軍に戻るよう説得しているときの言葉。

ポルコの返答は、「ファシストになるより豚の方がマシさ」と。
1920年代のイタリアは、独裁政治家ムッソリーニの時代、反社会主義、反革命で言論の自由はない。
ポルコ・ロッソとは、イタリア語で「紅の豚」、要注意人物。
フェラーリンは、イタリアの秘密警察から狙われているポルコを心配しての発言。
ポルコが生業としている空賊狩の賞金は、イタリアからではなくアドリア海に面したバルカン諸国からいただいているもの。
そして「あばよー戦友」は、ポルコを説得できなかったフェラーリンの優しさがただよう。

マダム・ジーナの名言 3選

ここではあなたのお国より人生がもうちょっと複雑なの。恋だったらいつでもできるけど…。ハリウッドへは、ぼく一人だけで行きなさいね

カーチスがジーナに必ず大統領夫人にしてみせると告白したときの返答。

ジーナは完璧にカーチスを子供扱いしている。
ぼく呼ばわりだもんね。

マルコ、マルコ聞いてる?あなた、もう一人女の子 不幸にする気なの?

紅の豚カーチスとポルコの決闘で両者がダウンしているときの言葉。

ジーナの気持ちをほったらかしにしていたマルコは、フィオに対し、はたしてどうするのか……。
もしポルコが負けたら、フィオはカーチスと結婚することに。
少女フィオは、ポルコのためならとカーチスとの勝負で賭け金になったのだ。
ジーナが経営するホテル名・アドリアーノは、マルコが少女ジーナとデートのときに操縦した飛行機名。
マルコは本名で、ポルコは空賊たちがつけたあだ名。
マルコと本名を呼ぶのは幼なじみのジーナと戦友のフェラーリンだけなんだ。
はたして勝負の行方は?

ずるい人 いつもそうするのね

ポルコがジーナにフィオをカタギの世界へ戻してやってくれと頼んだときの返答。

自由気儘(ママ)なポルコは、女が距離をつめてくると離れる性格。
束縛されるのが嫌なのだろうなぁ。

ゴン
ゴン
ポルコが無理やりジーナの船にフィオを乗せると、物寂しげにフィオの帽子が流れてきたんですが
権太
権太
そのあとポルコが帽子を被ったんだけどね。「図説 世界シンボル事典」によると「帽子はその人のシンボルであると共に、その人の代役を果たす」と言われているんだ。
宮崎駿の「風立ちぬ」も、妻となった菜穂子の元に、主人公・堀越二郎の帽子が飛んできたのが始まりだったよね

「次はポルコの性格がよく表現されている『飛行機乗りのタンゴ』を紹介します」


飛行機乗りのタンゴ  宮崎駿

飛行艇乗りを知っているかい
船乗りより気まぐれで
飛行機乗りよりも勇敢だけど
恋をするには気をつけな
女の気持ちなんか
雲の流れや波の高さほど
気にしたためしはありゃしない
奴等の中身はカラッポで
潮風ばかり吹きぬけて
くちびるまでオイルくさくて
いつも空ばかり見つめているのさ
恋をするならとめないけど
あんたの愛もテーブルクロスも
真白なシーツも
ひきとめられない
根っからの放浪者

※この詩は映画「紅の豚」の音楽を担当する久石譲氏に依頼するにあたり、音楽作りのヒントとして、宮崎駿から久石譲さんに手渡されたものです。
仮タイトルに「飛行機乗りのタンゴ」

引用 :「紅の豚」レーザーディスク
(ジャケット裏の詩)

あとがき

結局は、放浪者であっても自立している人は輝いて見える。

カッコイイ

とにかく自立していて気のきいた会話ができる人は、お年寄りからお子様までカッコイイ

茶目っ気たっぷりの子供だって「おぅーツ」と感心させられる会話や仕草(シグサ)があるではないか。
あと、つけ加えるとしたら根本的に優しい男も……。

それから、これらのキャラを考えた原作者であり監督の宮崎駿はカッコイイ。

なぁに軽いもんよ。

ガッハッハッハ

 

それでは、さよならサヨナラ。




飛行艇* :
胴体が船のようになっていて、水面で離着陸できるようにした飛行機「大辞林より」

紅の豚
ゴン
ゴン
なぜ飛行機ではなく飛行艇なのですか
権太
権太
大型の飛行機は、着陸の衝撃に耐えうる脚やタイヤなどの降着装置が、まだ製造できなかったんだ。
なので水面離着陸という訳。

ちなみに人類初の動力飛行は、1903年アメリカのライト兄弟だよね。
なのに航空機に関する技術開発は、アメリカではなくヨーロッパを中心に急ピッチで行われたんだ。
その発展・普及を促すために考えられたのが、長距離や速度の樹立に対し賞金をかけるというレースなんだけどね。
そのスピードレースの代表的な大会がシュナイダー・トロフィー・レースというんだ。
主催者はフランス人のジャック・シュナイダー。
優勝者には1000ポンドのトロフィーと最初の3年間に限り同額の賞金を与えるという。

詳細は下記を見てくださいね

シュナイダー杯優勝リスト

年度 機種 平均時速 km/h
1 1913 ドゥベルデュサン (仏) 73.63
2 1914 ソッピース・タブロイド (英) 139.66
4 1920 SIAI S.12 (伊) 172.55
5 1921 マッキM.7(伊) 178.31
6 1922 スーパーマリーン・シーライオンII (英) 234.48
7 1923 カーチスR3C (米) 285.46
8 1925 カーチスR3C (米) 374.28
9 1926 マッキM.39 (伊) 396.70
10 1927 スーパーマリーンS.5 (英) 453.28
11 1929 スーパーマリーンS.6 (英) 528.87
12 1931 スーパーマリーンS.6B (英) 547.29
参考 : 「飛行艇時代」宮崎駿 著

 

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