小松左京、恐るべし。
コロナを予言していた。
1964年、東京オリンピックの年に出版された『復活の日』の題材が、まさにコロナウィルス。
56年後の2020年、2回目の東京オリンピック、新型コロナウィルス全世界に発生。
オリンピックは、翌年に延期されたが。
あまりの偶然にビックリ。
核スイッチに偶然、指先が……。
イギリス、ポーツマス軍港近くの細菌戦研究所から、カールスキィ教授が小型魔法壜にウィルスを入れ持ち出すが、それを受け取った中間業者は、飛行機墜落事故とともに跡形もなく消えてしまった。
その後ウィルスが、なぜか五大陸に拡散、生存者がいなくなる。
人類滅亡か……。
この作品は、小松左京が科学的背景を根拠に、未来に起こり得るだろう可能性を書き綴ったものである。
スペインかぜ*は、1918年(第一次世界大戦最中)にアメリカ中西部基地から発生。
火元のアメリカが世界各国に参戦し、ウィルスをばらまいた結果である。
各国はウィルスを隠蔽していたが、当時、中立国だったスペインが発表。
スペインかぜ* : 中立国で情報統制のなかったスペインが最初に発表したため、この名がつく
ちなみに、全世界では
感染者 : 5億人
死者 : 4,000万〜1億人(小説では2,000万人)
日本では
死者 : 45万人(推計)
[関東大震災の死者は、10万5,000人]
今、まさに中国・武漢発生の新型コロナウィルスと全世界は戦っている。
アメリカ、インドそしてブラジルは勿論のこと、特にフランスをはじめヨーロッパでは、第2波で大騒ぎである。
日本は、Go To トラベル、Go To イートが気がかり。
核については、日本人なら誰しも心に刻むべき広島、長崎の原爆、そして福島の原発事故だろう。
未だ福島は、原発について検証が終わっていない。
2021年3月で、10年が経つけれど。
野菜、果物そして福島近海の魚は大丈夫なのだろうか。
スーパーでは、なかなか手が伸びないが私だけだろうか。
小松左京が、戦争に対して警鐘を鳴らしているのに、なぜ人間は歴史に学ばないのだろうか。
軍事研究費、前年比増。
化学、技術の進歩は、凄まじい勢いなのに、人間の理性は足踏み状態、もしくは退歩している。
すでに古墳時代、武人の埴輪には鎧兜と腰に刀が付いていた。
せめて希望ある未来のため『復活の日』のために教育を。
クイズ番組養成講座のような知識の詰め込み教育だけでなく、理性的な判断、実行ができる人間教育も必要なのでは。
それでは、さよならサヨナラ。