何かを創(つく)る人は夢をみる!
三鷹の森ジブリ美術館外観から、スタジオジブリ内部へとカメラが……。
宮崎 駿氏(1941〜)から始まり、鈴木敏夫氏(1948〜)そしてスタッフを。
勿論、宮崎氏の長男・吾郎氏も。
次男・啓介氏は版画展のポスターが壁に貼られていた。
そして『火垂るの墓』や『かぐや姫の物語』で知られる巨匠・高畑勲監督(1935〜2018)も登場。
監督は『エンディングノート』を制作した砂田麻美。
プロデューサー:川上量生
宮崎氏はとにかく元気そう。
階段をスタスタしゃべりはハキハキと、年齢を感じさせない。
自己管理もすごい。
「毎日、たわしでマッサージをしてから体操を、そしてシャワーを浴びたらゴミ拾いに出かけ、コーヒーを飲み、戻ってからご飯を。
会社・ジブリにはキッチリ11時00分に出社、21時00分ピッタリにペンを置く」
月〜土曜日は働きずくめ。
休みは日曜日だけ。
その休日は、川の掃除らしい。
社内保育園の子供達に手を振り、健康ドリンク「ヤクルト」も欠かさない。
ところで、仕事はというと次からつぎへとこなし『風立ちぬ』の主人公・二郎そっくり。
机に向かっているときの顔つきは、集中ちゅうが漂っている。
ところが、隣のスタッフと和やかに会話を楽しむ姿も。
宮崎氏の映画制作は、すべてイメージボード*そして絵コンテ*から始まる。
普通は脚本が出来上がって、絵コンテという流れ。
つまり、絵コンテができないと他のスタッフは動けない。
イメージボード*
アニメのキャラクターやシーンを考える時に、絵を描きながら想像力を膨らませるアイデアブック
絵コンテ*
カットごとに登場人物の動きや位置を絵で示したもの
宮崎氏は『風立ちぬ』観て、初めて自分の映画で泣いたという。
また、自分の幸せのために仕事をしたことがないとも。
最新作『君たちはどう生きるか』の公開が、とても楽しみ。
前向きに歩いている人は、宮崎 駿に限らず実にカッコいい!
「色は静岡 香りは宇治よ 味は狭山でとどめさす」
あなたは何茶?
それでは、さよならサヨナラ。
監督 :砂田麻美
脚本 :砂田麻美
ナレーター:砂田麻美
公開 :2013年
上映時間 :118分
砂田 麻美(すなだ まみ)
1978年 東京生まれ
慶應義塾大学在学中にドキュメンタリーを学ぶ。
大学卒業後『朝が来る』の河瀬直美や『Love Letter』の岩井俊二そして『怪物』の是枝裕和らに師事。
砂田麻美は是枝裕和監督や『すばらしき世界』の西川美和監督らと株式会社 分福で活動している。
分福は是枝監督が西川美和や砂田麻美を誘い、「制作者集団」として立ち上げたもの。
因みに分福とは、幸田露伴の『努力論』に出てくる「惜福」「分福」「植福」のひとつで、幸福を人に分け与えること。
自分ひとりの幸福はありえない。
周囲を幸福にすることが、自らの幸福につながるとされる。