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「♪歩こう あるこう 私は元気。歩くの大好き……」。
オープニングの主題歌と共にメイ(5月)が先頭になって歩く姿は、なんとも頼もしい。
そのあとに、しゃくとり虫やトノサマバッタそしてミニトトロ、マックロクロスケが続く。
まさにメイの友達だ。
オープニングの「さんぽ」は、つい口ずさんでしまう。
口ずさむといえば、エンディングの
「♪トトロ トトロ トトロ トトロ……」も、いちど聴いたら脳裏に焼きついてしまうよね。
「さんぽ」同様ここでの映像は、自然のドングリやキノコそして最後に現れるのが幸せを呼ぶというテントウ虫だ。
これらも、みーんなメイやサツキ(五月)の友達だよね。
そんなメイとサツキそして父のタツオは、田園が広がる田舎に越してきたのだ。
それもそのはず、母・ヤスコが空気のいい七国山病院で療養中だったからだ。
そして、“ちょっとそこまで”と散歩好きなメイは、どんなものでも興味を示す行動力のある少女、4歳。
たとえば家の中では、マックロクロスケをやっつけたり、外ではドングリが縁でトトロに出会ったりと、お化けでも怖がることもなく友達にしてしまう性格。
また、家の周りの自然は遊び場であり、友達づくりに欠かせない場所なんだよね。
自然は人を育(ハグク)むというが、まさにメイは、見本のような一人である。
そして、近所のおばあちゃんもメイの教育係であり、メイの成長には大いに貢献している。
宮崎作品では、おばあちゃんの登場が必須なのだ。
サツキもメイの先輩役であり、お母さん役もこなす良きお姉さん、小学六年生。
原作・脚本・監督 : 宮崎駿
公開日 : 1988.4.16(土)
てなことで、早速「オーッ」と思わせるような名言の数かずを見てみよう。
メイの名言 9選
- メイ、こわくないもん
お父さんんとサツキそしてメイの3人で風呂に入っていると、何やら獣らしき鳴き声が……。
お父さんが「ウワッハハハ…みんな笑ってみな、おっかないのは逃げちゃうから ハハハ…」と発言したあとのメイの言葉。
夜のトイレは、お姉ちゃんと一緒に行くけどね。
メイは強がっているのか。
さらにお父さんは、「ガオー!ガオー!」とキングコングの真似をしながら威嚇していた。でも、メイは本当に怖くないのでは?
マックロクロスケの件のときも「こわくないもん」と言っている。
もしかしたらメイは、怖いもの知らずなのでは。
トトロに会ったときも、普通の人だったら怖がるはずなのに反対に喜んでいた。
得体の知れないトトロでさえも、こんな無邪気な子供を見ると、かわいいと思うのか。
トトロは、メイに対し警戒することもなくスヤスヤと眠っている。
メイもウトウトと……恐るべしメイ。 - お母さんはいいの!
サツキに「あれっ、メイは大きくなったら、一人で寝るんじゃなかったの?」と言われての返答。
他のことでは、少しでもお姉さんと同等に見られようと振る舞っているメイなのに。
お母さんは、メイにとって特別な存在なのだ。
許せ、みなのしゅう。 - ちょっとそこまで
「お弁当さげて、どちらへ」と、お父さんがメイに質問したときの返答。
大人ぶった返事、いいですよね。
姉や大人の会話を聞いての真似なんでしょうね。
ほかにも、お姉ちゃんと同じように見られようと努力している。
たとえば「お父さーん。メイ、おねえさんみたい?」とショルダーバッグを下げ確認していた。
そしてサツキが、「わぁーっ、ボロッ!」と言えばメイも「ボロッ!」、「アレーッ?」と言えば「アレーッ?」と真似している。
そんな素直なメイは、ほんとうにかわいい。 - オジャマタクシ(オタマジャクシ)
まだ4歳のメイは、長い単語を覚えきれていない。
トンモコロシ(トウモロコシ)も同じく。
ところが自然とたわむれるメイは、本当に清々(スガスガ)しく感じる。 - トトロ!あなたトトロっていうのね
メイが、はじめて変な生き物に会ったとき、確認した言葉。
ゴンメイが、トトロの名付け親だったんですね理由は、サツキがメイに「絵本に出てたトロルのこと?」と問いただしたのに対し「うん、トトロってちゃんと言ったもん」とメイは返答している。
“オジャマタクシ”と同じでメイ独自の言葉。
今では、スタジオジブリのロゴになっている。
つまり、宮崎監督が一番のお気に入りということ!? - ほんとだもん!本当にトトロいたんだもん!ウソじゃないもん!
メイがトトロに会ったことを力説している場面。
3回も言葉を変え、お父さんとお姉さんに訴えている。ところが、お父さんはメイのことを疑うこともなく、反対にトトロのいる場所を知っているかのように、塚森の神社内にあるクスの木へ、二人を連れてったのだ。
そして名言を「昔々は、木と人は仲良しだったんだよ。お父さんは、この木を見てあの家がとても気に入ったんだ。お母さんも、きっと好きになると思ってね。さっ、お礼を言って戻ろう」。
ちなみに、塚森の樟(クスノキ)は注連縄(シメナワ)が張ってあり、神木(シンボク)にされている。ゴン自然との共存ですねあなたの家でも樟脳(ショウノウ)を洋服の害虫予防として使用しているのでは。
そんなクスの木を住み処(カ)にしているトトロは、害虫や神からも守られているんだよね。
それで、気持ちよさそうにスヤスヤと寝ているということ?
そこで、糸井重里いわく「このへんないきものは、まだ日本にいると思うのです。たぶん」。 - メイ、泣かないよ。エライ?
メイはサツキと帰校中、雨が降り出したので、お姉ちゃんと走りだしたのだが、顔面から地面に直撃、そのときの言葉。
普段のメイなら泣きながらお姉ちゃんに甘えるはずだが、今回は、おばあちゃんと留守番をしているという約束をやぶって、学校まで押しかけたのだ。
それでメイは、お姉さんに対しメイちゃんなりに気配りをしたのだから、泣かなかったことを褒(ホ)めてほしかった。
なのに、お姉ちゃんの返事は「うん、でも困ったねー……」と、そっけない返事。
メイのことより雨の心配。
メイ、がっかり。 - メイがとったトンモコロシ、お母さんにあげるの
おばあちゃんの畑での会話。
メイの名言あと、おばあちゃんは、「お母さん、きっと喜ぶよ」と言っている。
それからのメイは、お母さんの病気を治したい一心で、抱えたトウモロコシをはなさない。
と言うのも、サツキが「お母さんの病気にも?」と、おばあちゃんにたずねている場面で「もちろんさ。おばあちゃんの畑のものを食べりゃすぐ元気になちゃうよ」と答えている。
メイはしっかりと、お姉ちゃんとおばあちゃんの会話を聞いていたのだろう。
メイは二人の会話から、しっかりと学習している。
ごりっぱ、メイ。 - お母さん笑ってるよ
お母さんの体調が良くないと思っていたメイは、お父さんと笑いながら話をしている姿を見て、うれしさのあまり出た言葉。
楽しそうな両親を見れたのは、トトロとネコバスのおかげだったんだよね。
ネコバスがメイとサツキを病院へ連れてきてくれたので、二人は松の木から楽しそうな両親を見れたんだ。
笑顔は家庭円満の秘訣!
サツキの名言 7選
- お父さんステキね、木のトンネル!
家の前の階段に、自然の木で、できたアーケード。
そこでサツキが発した言葉。
木のトンネルは他にもあり、トトロに会うための重要なスポット。
トトロに会うための第一歩は、自然との共存が必須。 - 男の子キラい!でも、おばあちゃん家(チ)のオハギ、とってもスキ!
カンタが母親に頼まれ、引っ越し祝いのオハギをサツキに渡したあとの言葉が強烈。
「やーい、おまえん家…おっばけやーしきー」と言ったのだ。
その後の食事のときに、サツキが発した言葉。
子供の頃は、なぜか好きな子がいると、からかいたくなるもの。
でも、美味しいオハギを食べたのだから、嫌なことは忘れよう。 - 今日、田植え休みなの
お母さんのお見舞いに行ったときの会話。
昭和時代の田舎が懐かしい、学校まで一斉休校とは。
今でこそ、カンタ家のように二世帯同居は少なくなり、ましてや農作業を一家総動員でするのはゴクゴクまれではないだろうか。
自給自足、食料自給率アップに貢献か。 - 出たの!お父さん出た!
サツキとメイがお父さんの帰りをバス停で待っているときに出たのだ、トトロが。
その感激をバスから降りたお父さんに、抱きつき叫んだ言葉。
メイも抱きつき「ネコ!ネコのバス!」と。
お父さんは、なんのことか「ん?」とチンプンカンプン。
そしてサツキは「えへへ、会っちゃった。トトロに会っちゃった。ステキーッ」と。
サツキは我を忘れての喜びよう。
メイはすでにトトロに会っていたので、サツキも、何とか会いたいと願っていたのだ。
本当に、会えて良かった。
お父さんの傘は、トトロに持って行かれたけどね。 - メイ、私たち風になってる
サツキがトトロに抱きつき、空を飛んでいるときの言葉。
大人びたサツキは、メイやミニトトロがトトロに嬉しそうに抱きつくが、なぜか抱きつけない。
ところが、トトロに目で促されたサツキは、メイのように嬉しさいっぱいに抱きついたんだよね。
そして、今までのストレスを吹っ飛ばすかのように「メイ、私たち風になってる!」と叫んだのだ。
宮崎作品では、風が、たびたびテーマにあがる。
『風立ちぬ』や『風の谷のナウシカ』。
いずれも良い風である。
風のおかげで出会いが始まったり、悪い菌を飛ばす役割だったりと。
「でも何といっても究極は、社名が『スタジオジブリ』ですからね。風への思いれはすごいんでしょうね」。
ちなみにジブリは、イタリア語でサハラ砂漠に吹く熱風。
ここに出てくる風は、メイやサツキを元気にするだけでなく、お母さんにも良い風をネコバスに乗って届けている。 - おばあちゃんの畑って宝の山みたい!
おばあちゃんの畑でトウモロコシやキュウリなどの野菜を取り終わっての発言。
父が考古学者のサツキは、野菜はスーパーで買うものと考えているはず。
それが野菜とりほうだい、食べほうだいそして新鮮なので美味しい。
サツキとメイは、キュウリをシャキシャキと丸かじり。
すかさず、おばあちゃんは「お天道(テントウ)さま、いっぱいあびているから身体にもいいんだ」と。
その後、病院からの電報でサツキは、「お母さん死んじゃったらどうしよう」と、おばあちゃんの前で大泣きをしたのだ。
メイは、いつも冷静なお姉ちゃんが、取り乱しているのを目の当たりにし、ある行動を。
七国山病院へ走り出したのだ、トウモロコシを抱えて。
それは、お母さんを元気にすれば、お姉ちゃんも元気になると思ったに違いない。
メイは行動力があるだけでなく、他人への思いやりも身につけていたんだ、4歳なのに。
エライぞ、メイ! - バカ、メイ
行方不明になったメイが見つかり、駆け寄ったときの言葉。
サツキは“バカ”と言っているが、本心は見つかって本当に良かったとメイを抱きしめている。
メイは、お姉ちゃんのためと思って行動したのだが、反対に迷惑をかけたと反省し「ごめんなさい」と素直に謝っている。
姉妹の絆を実感した場面ではないだろうか!?
サツキ メイの名言 1選
- 夢だけど… 夢じゃなかった
サツキとメイが、トトロ親子に会った夜中の出来事を翌朝、確認したときの言葉。
トトロからいただいた木の実は、大木に育っていなかったけれど、なかなか出なかった芽は畑いっぱいに広がっていた。
偶然かもしれないが、夢のある話。
サツキとメイがどんどん成長するように、木の成長も楽しみ。
カンタの名言 1選
- ン…ン…
カンタが、雨宿りをしていたサツキに傘を差しだした場面。
普段のカンタは、サツキをいじめの対象にしているのに、相手が困っているときは手を差し出す男。
男は黙って……。
さすがカンタ、カッコいい。
カンタの母の名言 2選
- 雨が降っている時に、傘を忘れるバカがどこにいるの
カンタの「だから忘れたの」に対しての返答。
確かにカンタの母の言うとおりだが、これには深〜い訳が……。
カンタは、恥ずかしくてサツキに貸したなんて言えなかったのだろう。
またしてもカンタ、カッコいい。
カッコいい話は『紅の豚』一推し。 - いいのよ、いつだって泥だらけなんだから!ちっとは、きれいになるでしょう
サツキが「あの、この傘カンタさんが貸してくれたんです。〜中略〜メイもいたから、とても助かったの。でもカンタさんが濡れちゃって、ありがとうございました」に対しての返答。
シャレがきいてて、なかなかの名言。
照れもあっての言葉なんでしょうが、「へぇ、あの子が……」と感心している場面もあるので、少しは息子のことを見直したのでは。
やはり、私の息子だわ(笑)。
車掌の名言 1選
- 発車オーライ
お父さんがバスから降りたときに発した、車掌(シャショウ)の言葉。
「いやー、時代を感じますね。なつかしい」。
1988年の公開当時だったら、何も違和感なく見過ごしたはず。
なのに、オープニングでいきなり「ドットットットットッ…」とオート三輪が登場したり、受話器と送話器が別々の電話で、それも交換手につないでもらうわと、びっくり仰天。
しかし、出演者は何年何十年たっても新鮮、アニメ映画の特長か。
実写映画では、そうはいかない、誰この人となりうる。
と言うことは、トトロは永遠のアイドル !?
トトロの名言 1選
- グオオオオオ…
トトロの雄叫(オタケ)び。
トトロが叫ぶと夢のようなネコバスが登場。
主に塚森行きに乗るんだけどね、トトロは。
サツキとメイは、お父さんが言うように運がいいのかも。
二人にしか見えないトトロとネコバスが友達なのだから。
また、おばあちゃんが子供のときに見えたと言う、マックロクロスケと同じかも。ゴン何不自由ないカンタには、見えていないんですよねつまり、サツキとメイもお母さんが退院して笑顔の絶えない家庭になったら、見えなくなるのだろうか。
だとしたら、トトロとネコバスはサツキとメイを癒していたんだね。
ちなみに、トトロが住んでいるクスの木は、ほんのりと癒しの香りがする。
是非、近くの公園や神社へ散策を。
ひょっとしたら香りだけでなく、へんないきものに会えるかも。
あとがき
「国民的アイドルいや、世界からも愛されている『となりのトトロ』名言22選はいかがだったでしょうか。(あれッ、これも良さそうだけど……)
映画って本当にいいですね。
映画館が学校だったという人もいるくらいですからね。
学ぶことが多いです。
ところで学びと言えば、一つ目は宮崎監督が、たびたびテーマにする“自然との共存”でしょうね。
トトロに会えたのも、ドングリから始まりましたからね。
二つ目は、おばあちゃんや友達、近所付き合いですかね。
やはり困ったときは、“遠くの親類より近くの他人”と言いますから。
メイが行方不明になったとき、近所の人たちが総動員でしたよね。
最後、三つ目は、家族の絆ですね。
最も身近な存在ですから。
特に、サツキやメイの感情を揺さぶる場面では、悲しくなったり楽しかったりと感情移入をしてしまいました。
では最後にオマケ、お母さんからの名言を紹介します」。
「あの子たち、見かけよりずっと、ムリしてきたと思うの、サツキなんか聞き分けがいいから、なおのこと、かわいそう」
〜中略〜
「退院したら、今度はあの子たちに、うんとワガママをさせてあげるつもりよ」。
「……」。
「♫トトロ トトロ トトロ トトロ……」。
それでは、さよならサヨナラ